~事例をもとに技術サービス業のAI実装のリアルを紹介~
マイスターエンジニアリンググループ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:平野大介、以下「当社グループ」)は2026年10月15日、公益社団法人経済同友会「中堅・中小企業の変革委員会」(以下「同委員会」)の第3回会合で開催されたパネルディスカッション「AIを実装した企業が語る『業務再設計・組織変革』」に、代表取締役社長の平野大介と、株式会社マイスターエンジニアリング デジタル推進部 部長の山城郁也が登壇しました。同委員会の寺田航平委員長(寺田倉庫株式会社 代表取締役社長)がモデレーターを務め、株式会社MIXI 代表取締役社長 上級執行役員 CEOの木村弘毅委員長とともに、AI実装の壁や生まれた価値、必要な支援策について議論しました。会場(第一ホテル東京)とオンラインをあわせて、同会の会員の皆さま約50名が参加しました。

当社グループは「採用と育成」「技術サービス連邦化(事業承継)」「DX推進」を3つの重点取組として掲げています。今回の登壇では、これらに沿ったAI活用の実例と、定着に向けたアプローチを紹介しました。
事例:現場からグループ経営まで、AIで業務を変える
若手の提案を支える「見積もり・提案支援AI」
生成AIサービス「Lightblue」に過去の検討資料や見積もりを200ファイル以上取り込み、若手のセールスエンジニアが似た案件の構成や留意点をAIで検索できる仕組みを開発しました。利用者へのヒアリングでは、見積もりにかかる工数が最大で約70%減ったという声が得られています。

電波の届かない現場でも使える「メンテナンス実務サポートAI」
電波が届かず、作業で両手もふさがりがちなメンテナンスの現場に向けて、端末の中で動くローカルLLMと音声の入出力を組み合わせ、オフライン環境でも過去の点検結果やマニュアルを声で呼び出せる仕組みの実証(PoC)を進めています。

グループ経営を見える化する「経営ダッシュボード」
グループ各社の会計システムのデータをデータ基盤「Microsoft Fabric」に集約し、「Power BI」で経営状況を見える化するダッシュボードを、AIエージェント「Claude Code」を用いて開発しました。データの確認・加工からレポートの構築までをAIエージェントが担い、担当者はレビューと判断に集中することで、従来1週間程度かかっていた開発が数時間から半日に短縮され、工数は約90%削減されました。

AI実装を進めるために取り組んでいること
AI実装するうえでのポイントとして、山城は、①経営層が自らAIを使い手を動かすこと、②IT部門が事業や業務に深く入り込むこと、③AIが扱えるようにデータを整えることの3点を挙げました。当社グループでは経営陣全員が自らClaude Codeを使っています。平野も自身の見たい経営分析を試すところから始めて手応えをつかみ、現在は管理職にも導入を広げながら、AIを活用した社員を積極的に表彰しています。

IT部門の側では、デジタル推進部が業務の課題をヒアリングして利用部署と一緒に仕組みをつくり、情報システム部がエンジニアでなくても安全に使える環境を整えています。さらに人員配置を見直してデジタル推進部門の体制を強化し、グループ全体でのAI活用をより積極的に進めています。
MIXIの木村委員長からも、全社員へのAIツールの開放や各部門へのAIアンバサダーの配置といった取り組みが紹介され、業種や規模は異なっても、トップ自らが使うことと、現場に広げる担い手を置くことが浸透の鍵であるという点で認識が一致しました。
今後の展望:知見とデータをつなぎ、技術サービス連邦の進化へ
議論は、AIを業務の効率化にとどめず、技術サービスの価値づくりにどうつなげるかにも及びました。山城は、文書になっていないベテランの知見も、現場の場面を想定したヒアリングを通じて言語化し、次の世代へ引き継げるナレッジとして蓄積していることを紹介しました。平野は、こうした知見を形にして品質として示せるようになれば、技術サービスの価値が正当に評価され、技術者の待遇向上と担い手の増加につながるとの展望を語りました。またグループ横断で蓄積が進む取引先データの活用や、点検を担う会社と工事を担う会社のスキルを組み合わせた提案など、技術サービス連邦ならではの強みをAIで引き出していきたいと述べました。
また、平野はAI活用をさらに広げていく観点から、行政に期待する支援として、企業が共通して活用できるAIの仕組みや、企業が導入しやすいセキュリティ環境の整備を挙げました。
当社グループは今後も現場で働く技術者を支えるAI実装を進めてまいります。あわせて、得られた知見をグループ各社と共有しながら技術サービス連邦の進化をけん引し、各社の成長と、日本のインフラ・製造業を支える技術サービスの担い手づくりに貢献してまいります。
< マイスターエンジニアリンググループについて >

マイスターエンジニアリンググループは、1974年の創業以来、「技術で、社会を支える」エンジニア集団として、人々の日常、社会・経済活動を支える製造業・インフラを未来へと繋いでいくことを使命に、高い技術を持つ中小企業が集まり、協働する「技術サービス連邦※」を形成しています。
※技術サービス連邦:マイスターエンジニアリンググループでは、高い技術力を持つ中小企業の事業を継承し、仲間として迎え入れています。参画企業同士がそれぞれの強みを活かしながら自立し、互いに支え合い・協働し合うことで、ともに成長を目指す連邦型の経営基盤を構築しています。
関連情報
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